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H27編成
H27 編成    製造1986. 2  山手線から転入
 2003年に山手線から横浜線へ転入した編成です。山手線時代に使用していた6扉車をそのまま受け継いだため、横浜線では唯一のサハ204形0番台組込編成でした。
 D-ATC化およびデジタル無線設置工事に伴って、転属時に3色LED行先表示機を搭載。横浜線では初めての行先LED表示車になりました。
 (2014.7.30 運用離脱)

 最終重要部検査 −4年又は60万kmを越えない範囲

24-09

 最終全般検査  −8年を越えない範囲

21-05

←八王子
8 クハ205
PS33E <
7 モハ205
_
6 モハ204
_
5 サハ205
PS33E <
4 モハ205
_
3 モハ204
6扉車
2 サハ204
→東神奈川
1 クハ204

編 成

205-30

205-88

204-88

205-59

205-90

204-90

204-30

204-30

製造年
製造所

1986.2
川崎重工

1986.2
川崎重工

1986.2
川崎重工

1986.2
川崎重工

1986.2
川崎重工

1986.2
川崎重工

1991.11
近畿車輌

1986.2
川崎重工

定員(座席定員)

136(48)

144(54)

144(54)

144(54)

144(54)

144(54)

157(30)

136(48)

自 重

25.8

32.5

34.4

23.6

32.5

34.4

26.7

25.8

台 車

TR235

DT50

DT50

TR235

DT50

DT50

TR241B

TR235

客室カーテン

寒色

寒色

寒色

寒色

寒色

寒色

寒色

寒色

冷房装置

AU75GH

AU75GS

AU75GH

AU75GH

AU75GH

AU75GS

AU717

AU75GM

通風器

灰色/銀留め

灰色/銀留め

灰色/銀留め

灰色/銀留め

灰色/銀留め

灰色/銀留め

灰色/銀留め

灰色/銀留め

 ◆側引戸の窓寸法
通常編成の車体側面
H27・H28編成の車体側面
 H28編成同様、205系の初期車グループ(山手線集中投入タイプ)であるH27編成は、側引戸の窓の寸法が小さくなっています。
 ◆梯子と帯の処理方法
H28編成の梯子と帯
H27編成の梯子と帯
 H28編成同様、横浜線の一般編成には存在しない「梯子」が先頭車乗務員室横に設置されています。
 H28編成は帯を貼ってから梯子を取り付けたものと思われますが、H27編成では梯子を取り外さずに帯を貼ったためか、梯子の手前で帯が切れてしまっています。
 ◆無線アンテナの形状
通常編成の無線アンテナ
H27・H28編成の無線アンテナ
 H28編成同様、H27編成には円形台座付きのJR無線アンテナが取り付けられており、台座の無い従来編成のタイプとは異なります。
 ◆編成札のデザイン
通常編成の編成札
H27編成の編成札
 H27編成に取り付けられている編成札は、従来の編成札(H1〜H26編成)の文字よりも太く、若干フォントが異なるのが分かります。
 ◆所属表記のデザイン
通常編成の所属表記
H27編成の所属表記
 H27編成の所属表記「横クラ」は、通常編成でみられるフォントとは異なり、丸ゴシ調のものになっています。
 ◆路線表示幕の有無
通常編成の前面拡大画像
H27・H28編成の前面拡大画像
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成には「路線表示幕」がありません。
 前面行先表示が3色LED化された現在、H1〜H26編成では路線表示幕を埋めた跡を確認することができます。
 H27編成は転属改造時にLED化が行われ、横浜線としては初めての前面行先表示機3色LED採用車となりました。 
 ◆連結器台座の形状
通常編成の連結器台座
H27・H28編成の連結器台座
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は「連結器台座」が折れ曲がっており、通常編成(H1〜H26編成)とは異なります。
 ◆主抵抗器箱
通常編成の主抵抗器箱
H27・H28編成の主抵抗器箱
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、通常編成に比べて主抵抗器の箱の数が多くなっています。
 ◆励磁装置
通常編成の励磁装置(HS52A)
H27・H28編成の励磁装置(HS52)
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、JR化後の編成に採用された半波整流の励磁装置「HS52A形」ではなく、全波整流の「HS52形」を採用しています。
 ◆車体ステンレス板継ぎ目
通常編成の車体裾
H27・H28編成の車体裾
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、車体裾に通常編成には存在しないステンレスの継ぎ目があります。
 ◆妻面のビート
通常編成の妻面
H27・H28編成の妻面
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、通常編成に比べて妻面のビートが短くなっています。
 このほか、妻面のビートと銘板の位置関係にも差異がありますが、転落防止幌で殆ど隠れてしまっているため省略します。
 ◆乗務員室仕切り窓
通常編成の仕切り窓
H27・H28編成の仕切り窓
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、乗務員室仕切りの窓ガラスが1枚になっています。
 横浜線の通常編成では窓ガラスが1枚乗務員室側に追加で固定されており、2層構造になっています。
 ◆送風口まわりの材質
通常編成の送風口
H27・H28編成の送風口
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、車内空調設備の送風口が金属製となっています。(ステンレスかアルミと考えられます)
 通常編成については、塗装された部品(もしくはプラスチック?)が使用されています。
 ◆通風口シール
通常編成の通風口
H27・H28編成の通風口
 H28編成同様、通常編成にみられる「開」ではなく、「外気取り入れ」と書かれたシールが通風口に貼られています。
 ◆荷物棚の形状
通常編成の荷物棚
H27・H28編成の荷物棚
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、荷物棚を金網式としています。
 横浜線の通常編成ではパイプ式を採用しており、壁に取り付けられた金具も廃止されました。
 ◆つり革
通常編成のつり革
H27・H28編成のつり革
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、つり革に広告設置用のプラスチック製の箱が付けられています。
 ◆側面窓の窓枠
一般的な窓回り(外側/内側)
H27・H28・H1〜H7編成の窓回り
 H27・H28編成および横浜線の初期投入車(H1〜H7)編成は、客室窓の外側に取っ手がありません。
 また、内側の窓枠についても上部の形状に若干の違いがあります。
 ◆銘板のデザイン
一般的な製造銘板(川崎重工)
H27編成の製造銘板(川崎重工)
 川崎重工の銘板には主に3つの種類があり、横浜線205系では写真左のタイプが一般的です。(昭和末期タイプ)

>青色銘板(昭和末頃):H27・H28編成
>茶色銘板(昭和末期):H16編成までの川重製造車
>シール銘板(平成以降):H17編成以降の川重製造車
 ◆非常通報釦
通常編成の非常通報釦
H27・H28編成の非常通報釦
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、非常通報釦および関連の部品が壁に埋め込まれています。
 通常編成については、写真の通りユニット化された部品を取り付ける形を採用しています。
 ◆側灯点検蓋の形状
通常編成の側灯点検蓋
H27・H28編成の側灯点検蓋
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、側灯点検蓋全てが据え付けとなっています。
 通常編成については、写真の通りRに沿った形で飛び出ることもなく綺麗にまとめられています。
 ◆座席袖仕切りの形状
通常編成の座席袖仕切り
H27・H28編成の座席袖仕切り
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、座席袖仕切りに通常編成では見られない凹凸があります。
 また、H28編成が転入する際にプラスチック板による座席袖仕切りが引き継がれ、後に全編成へ普及しました。
 ◆床材接合部と乗降口滑り止め
通常編成の床まわり
H27・H28編成の床まわり
 H28編成同様、山手線投入グループの初期車であるH27編成は、通常編成に比べて滑り止めの面積が大きくなっています。
 ◆サハ204-30の特徴−車両全景
H19編成 サハ204-119 [山]
H27編成 サハ204-30 [山]
 山手線から転属する際、編成内に組み込んでいた6扉車「サハ204-30」をそのまま横浜線H27編成の6扉車として組み込んだため、横浜線では唯一のサハ204形0番台となっています。
 側面扉は寸法こそ異なるものの205系タイプの窓支持方式を採用しており、100番台とは大きく印象が異なります。
 また、サハ204形0番台には車いすスペースがありません。
 ◆サハ204-30の特徴−車側灯の形状
サハ204形100番台の車側灯
サハ204形0番台の車側灯
 通常編成では他号車と共通の部品を使用していますが、サハ204形0番台の車側灯(戸閉灯)は209系などでみられるような小型のタイプを採用しています。
 ◆サハ204-30の特徴−台車
100番台 TR246B形台車
0番台 TR241B形台車
 通常編成は209系台車(DT61/TR246系列)がベースのTR246B形台車を採用していますが、サハ204形0番台ではJR化後に初めて誕生した系列の「TR241系台車」が採用されています。
 205系で一般的に使用されているDT50/TR235系列をベースに作られているため、サハ204形100番台でみられる他号車との違和感を感じさせません。
 ◆サハ204-30の特徴−冷房装置
100番台 AU722形冷房装置
0番台 AU717形冷房装置
 サハ204形100番台と0番台とでは、搭載している冷房装置が異なります。
 山手線時代に電源不足のため設置した、サハ204形0番台の冷房電源用「補助電源装置」は現在も搭載されており、100番台に比べ床下機器が多くなっています。
 ◆サハ204-30の特徴−車内コンセント
100番台 車内コンセント
0番台 車内コンセント
 サハ204形の貫通扉付近には業務用のコンセントがあります。
 そのコンセントの形が0番台と100番台では写真のように異なります。
 ◆サハ204-30の特徴−車内車番プレート
100番台 車内各表記類
0番台 車内各表記類
 サハ204形100番台では、一般的に「車番」「非常用ドアコック」の表記がシール化されていますが、サハ204形0番台ではどちらも他号車共通のプレートが使用されています。
 ◆サハ204-30の特徴−収納可能座席
100番台 収納可能座席
0番台 収納可能座席
 サハ204形100番台では金属が露出している部分が少なく、使用可能ランプも埋め込まれていますが、サハ204形0番台では金属が露出している部分が多く、ランプも飛び出しています。
 ◆サハ204-30の特徴−荷物棚の形状
100番台 パイプ製荷物棚
0番台 プラ板荷物棚
 サハ204形100番台では金属のパイプを用いた荷棚を採用している一方、0番台ではプラ板が使用されています。
 ◆サハ204-30の特徴−側引戸鴨居部
100番台 側引戸鴨居部
0番台 側引戸鴨居部
 サハ204形0番台のドア鴨居部には、山手線時代に使用していた液晶モニター(文字放送装置)を廃止・塞いだ跡が残っています。

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